2019年10月13日日曜日

好きなもの並べて理由を述べていく誰にも手出しできない場所で

 マイクスタンドを買ったのです。夫がネットでお手頃価格のマイクスタンドを見つけて、これがあったらカラオケがますます楽しいのではないかと言いだし、最初は冗談でしょと笑っていたのですが、夫は本気だったらしく、本当に購入してしまったのでした。
 そして先日、そのマイクスタンドを持ってカラオケしてみたところ、これが思いのほかすばらしいアイテムであることがわかりました。マイクスタンドに手をそえて軽く体重をかけ、両足をしっかり開いて歌うと、心身共にものすごく安定して、声が出るのです。目の前に掴める棒が一本あるだけで、こんなに気持ちが違うものかと感動しました。それにマイクスタンドがあるだけで、ロックンローラー気分も味わえます。
 夫も子どもたちも、それぞれマイクスタンドを楽しんでいました。子どもたちはマイクスタンドがあるとやけにピシッとよい姿勢で歌うので面白かったです。これからもわが家はマイクスタンド持参でカラオケに行くことになりそうです。

 『スカーレット』に林遣都が登場してテンションが上がったので、アマゾンプライムに追加されていた林遣都主演の映画『チェリーボーイズ』を観ました。なかなか過激な部分もある内容でしたが、とても面白かったです。林遣都演じる国森はかなりどうしようもないやつで、最初は呆れながら観ていたのにいつの間にか思い切り感情移入していて、最後は国森と一緒に泣いていました。観る前にさらっと内容を読んだときにはまさかこの映画にここまで自分が感情移入できるとは思っていなかったから、自分の涙に驚きました。
 東京へ出ても何も成し得ず少しも垢抜けず、承認欲求と自信のなさがかみ合わないまま25歳になった青年の鬱屈した感情が、国森のちょっとした所作からいちいちにじみ出ていて、たとえば、お財布からお金を出すしぐさとか、タッパーの開け方とか、目の泳ぎ方、口ごもり方、歩き方、笑い方、メガネのかけ方や上げ方、そういう一つひとつが国森の歪さを表していて、うわぁ・・・ひぃ・・・と、ゾワゾワさせられました。母性本能をくすぐらないタイプの不器用さが、なんとも言えず痛々しくて悲しくて。自分より強い者の前では何も言い返せず俯いて目をしばたたかせながら時間が過ぎるのを待つばかりなのに、冴えない仲間の前では虚栄心たっぷりの威張った物言いをする感じがまたなんともリアルでした。劇中で国森の過去はほとんど語られていないのに、所作から国森がどんな少年時代、青春時代を送ってきたのかが、プロローグのように伝わってきました。
 つくづく林遣都という俳優さんは、鬱屈したものを抱えている男を演じさせたらピカイチだと思います。彼の演技からは、うまく言葉にならない感情がそのままの熱で流れ込んできて、苦しくてたまらなくなります。そして、物語を見終わったあとには、ああどうかこの人が幸せな人生を歩んでほしい・・・と心から願わずにはいられなくなります。『おっさんずラブ』の牧、『しゃぼん玉』の伊豆見翔人、『火花』の徳永、そして国森、みんな性格も背負っている過去も違っていて、それぞれに異なった種類の鬱屈を抱えて生きていて、その言葉にならない苦しみや孤独感などが静かな演技からあふれ出ていて、観ている私の心の奥深くまで、雨のように降り注いでくるのです。
 自分は何かの役に入り込んでいるときの林遣都に、とにかく心を奪われるのだということが、今回の映画でよくわかりました。雑誌やテレビの番宣で素の林遣都を観ても、かわいいなあーと微笑ましく思うだけで、心を根こそぎ持って行かれるようなことはないのですが、役に入り込んでいる彼と出会ってしまうと、その役にグイグイ引き込まれて恋してしまいます。国森のことも、全然かっこいい役じゃないのに、好きになりました。ドラマがきっかけで、この人を知ることができてよかったです。これからの活躍をメラメラ応援します。

 夏頃に発売されていた『湯神くんには友達がいない』の最終巻を読み終えました。ああ面白い漫画だったー!!と心から思える、最高にすばらしいラストでした。繰り返し読み返したくなるであろう漫画がまた一つ増えて幸せです。湯神くんとちひろちゃんは将来結婚するのかな。ずっと一緒にいてほしい二人です。
 小説でも漫画でもドラマでも映画でも、最後まで読み終わった(見終わった)あと「どうかこの物語に出てきたみんながこれから先ずっと幸せに生きていきますように・・・」と心から願える作品が、自分にとっては、何よりもいい作品です。自分の大好きな作品に出てきた登場人物たちはみんな、私をそういう気持ちでいっぱいにしてくれました。大好きな作品に出てきた登場人物たちをたまに思い出して、彼らの未来を想像してみたりするのも楽しみの一つです。
 『湯神くんには友達がいない』も、私にとってまさにそんな作品になりました。湯神くんをはじめ登場人物みんな一癖あって、自分がこれまで出会ってきた誰かにどこか似ていて、彼らが各々の解釈で悩んだりひらめいたり沈んだり舞い上がったりしながら一生懸命に生きる姿に、ぽかぽか親しみを抱きながら読んでいました。ああ、楽しかった!

2019年10月7日月曜日

はじめから背負う時間が違ったの静止画みたいに横切るトンボ

 子ども部屋のおもちゃ整理をしていて、うまく大事にできずに行き場をなくした小物たちを一つの箱に集めたら、ずっしり可愛い箱になりました。あまりの可愛らしさに思わず写真を撮ってみたら、さがし絵本『ミッケ!』みたいだなと思ったので、子どもたちを呼んで、3Dミッケ遊びをしました。箱の中を手で触って、引っかき回して探せるから、絵本よりもずっと簡単でさわがしいミッケになりました。
 結局、好きなのはこういう世界なのです。ビー玉、糸通しのボタン、どこにも合わない鍵、ボール掬いのスーパーボール、髪ゴムから取れてしまった飾り、おまけの指輪、余ったビーズ、サイコロ、ムーミン展で買ったタイル、去年のクリスマスにツリーとはぐれたサンタ、プラスチックのお金、ミニクリップ。大事にできないのに愛しい。
 次女もこの箱を気に入ったようで、今日も寝る前に開いてあれこれ眺めたり並べたりして遊んでいました。

 最近次女は、幼稚園から帰ってくると、毎日だれかにお手紙を書きます。「今日は○○ちゃんに書くって約束したんだ」と張り切って書く日もあれば、コソコソ私に隠しながら書く日もあります。それに次女も、いろいろなお友だちからお手紙をもらって帰ります。どうやら次女の所属している女子グループ間で、お手紙のやりとりが流行っているようです。
 長女は幼稚園のころから今までグループで仲良くするということがほぼなくて、気の合う子を一人見つけたらその子だけとひたすら通じ合うタイプの子でした。それに私自身も幼稚園のころから現在に至るまで、複数人より一人とべったりいるほうが幸せでいられるタイプだったので、がっつりグループに所属しているらしい次女の様子は新鮮であり、そして不安でもあります。長女は私に似ているという意味で心配だし、次女は私に似ていないという意味で心配。どちらにしても心配です。裏切らず、裏切られずに、やっていけますように。



2019年10月5日土曜日

一粒のサプリメントとおまじない雨の中でも踊れるように

 今週は子どもの行事も仕事も多めで、頭の中も家の中もごちゃついていました。在宅ワークは私生活と仕事の境目がなくなりがちなので、どこかで自分なりにメリハリをつけて、がんばるところはがんばり、諦めるところは諦めながらやらないと、家事も仕事も子どもへの接し方も全部が中途半端になり、その中途半端さにストレスを感じてしまいます。
 在宅でうまく働くための工夫がいろいろ書いてあるサイトを読んでいたら、仕事のときは服を着替えると言っている人がいて、なるほどなあと思いました。私の場合、職種がテープ起こしだから、頭にヘッドフォンを付けて、フッドペダルに足を置くことである程度は仕事スイッチが入るのですが、それ以外にももっと、仕事に入るときの具体的な儀式を作って、できるだけ私生活と仕事を地続きにしない努力をしたほうがいいのかもしれません。しかし、儀式といっても、なかなか思い浮かばない。ラジオ体操でもしようか。
 
 ある番組がきっかけで、ベニシア・スタンリー・スミスさんという方を知りました。イギリス貴族の家に生まれ育っていくなかで貴族の生活に疑問をもち、若い頃に自国を離れてアジアを旅し、やがて日本の地で仕事や家庭を持ち、いまは日本の京都の古民家に住んで、庭でたくさんのハーブやお野菜を育てながら手作りの暮らしをしている、ハーブ研究家です。私は初めて知ったのですが、何度もテレビで特集されている有名な方のようです。
 日本で古くから使われている家具や日用品を大切にし、庭で育てたハーブでジュースや石鹸なども作り、ラベンダーのクリームでタンスを丁寧に磨き上げ、ムーミンママのように身の回りのすべてを慈しみながら暮らしている様子が、映像から伝わってきました。。ふだんは、丁寧な暮らしとか自然派とかスローライフとか扱ったほっこり系番組を見ても、ひねくれ者の私は「ふん・・・」と卑屈な嫉妬心をこじらせるばかりだったのですが、この人の暮らしは、ただただ素直に、すごくすてきだと思いました。
 それはきっと、ベニシアさんの声も口調も話の内容も、本当に温かく穏やかで、押しつけがましさがまったくなかったからだと思います。話を聞きながら、ああ私、こんなふうに穏やかにしゃべる人が好きなんだなあ、そういう人とお話したいんだなあ、と思いました。カードを切るようにではなく、ぬいぐるみをその場にそっと座らせるように、話がしたいです。
 番組が終わってから、ネットでベニシアさんのことを調べてみていたら、こんな言葉が紹介されていました。
「知恵と優しさと笑いの心をもって 人生を受け入れましょう。」
この言葉を読んだとき、自分がなぜこの人に惹かれたのかが、すとんとわかって、心が満たされていくのを感じました。知恵と、優しさと、笑いの心。しんどいとき味方になってくれるのは、そういえばいつだってこの三つです。知恵をしぼって次の一手を探し当て、優しさに支えられ、笑いに救われながら、少しずつ少しずつ、日々は次の段階へと動いていきます。番組の中には、ほかにも、心にふうっと染みてくる言葉がたくさんあって、この方はきっと、たくさんの悲しみや苦労を乗り越えてきた人なのだろうと思いました。
 チューリップすらまともに咲かせてやれないし、耳元でブーンと羽音がしただけで叫ぶほど虫が嫌いだし、ハーブティーどころか麦茶だって沸かし忘れることがしょっちゅうあるスボラな私には、逆立ちしたってベニシアさんのような暮らしなどできないのだけれど、せめて心持ちだけでも、この人のようにありたいものだと思いました。
 そして今日は分かりやすく影響を受けて、キッチンの壁のタイルをキュッキュとなるまで磨いてみたりしました。使ったのは、ベニシアさんのようなハーブで作ったクリームではなく、100均で買った重曹スプレーですが、気持ちのよいひとときでした。自分が好きだと思った人に影響を受けて何かをしているとき、私はとても幸せです。
 本も出しておられるようなので、読んでみたいです。

2019年10月1日火曜日

不本意な予定が並ぶカレンダー塗りつぶすため目をひらく朝

  次女がサンタさんにぽぽちゃんのベッドを頼むと言い出したので、来年1年生になるのに今更そんな大型おもちゃを増やすのは勘弁してほしい・・・と思い、段ボールと割り箸を使って作りました。うちには次女のぽぽゃんと長女のちいぽぽちゃんがいるので、二段ベッドです。私が作った無骨なベッドを、次女がタオルと折り紙でカラフルにデコってくれました。割り箸にはキラキラのモールを巻き付けてゴージャスにしました。
幼い長女と長い時間二人きりで過ごしていたころは、せっせといろいろなおもちゃを作って過ごしたものですが、次女の場合はは生まれたときから長女がいて、赤ちゃんのころは毎日ドタバタだったし、大きくなってからは長女と次女だけで何か作るようになったので、次女と私だけででじっくり何かを作ることって、これまで案外少なかったかもしれないなあと、鼻息が荒くなるほど興奮して作業をする次女を見ていて思いました。次女は折り紙で難しいものを作ったり工作に挑戦するのが大好きで、幼稚園からも毎日のように何やら作ったものを持って帰ってきます。
 あと半年で次女も小学生になり、長女と帰ってくる時間がそれほど変わらなくなるので、二人で過ごす時間はぐんっと減ってしまいます。そう思うと、これからの半年間がとても大切で愛しい時間に思えてきます。うちに今、もう一つ大きくて平たい段ボール箱があるので、次はこれでドールハウスを作ろうかと思案中です。次女がお腹にいたころに長女と作ったことがあるので(詳細はこちら)、今度はそれを超えるものを作りたいです。お菓子の空き箱とか、集めよう。
 私はがさつで不器用なので、寸法を測ったりする綿密で本格的なもの作りは大の苦手ですが、自分のやりたいようにやりたいだけやれるガラクタ工作は大好きです。次女とベッドを作っているときも、楽しすぎて完全に時間感覚を失い、はっと時計を見たら長女の帰ってくる時間になっていました。こういう時間の忘れ方って大好きだけれどとても危険だから、注意しなければ。アラームを活用しよう。
 

 百均で10月始まりのスケジュール帳を購入しました。スケジュール帳を持ち歩くのなんて、青春時代以来です。仕事の予定はずっとGoogleカレンダーで管理していて、それ以外の予定はカレンダーに書き込んでおけば十分把握でき、手帳を持ち歩く必要性をまったく感じていなかったのでした。
 しかし、今年はもう、あっちもこっちも次から次へとあれこれ予定があって、常に持ち歩いていなければ把握しきれなくなりました。長女の小学校行事、次女の幼稚園行事とそれに伴うPTA役員活動(これが一番やっかい)、歯医者通い、予防接種、などなど。今月は幼稚園の運動会関連の予定や、入学前検診の予定などもあって、手帳がギチギチに埋まりました。そんなギチギチの日常は不本意ですが、いろいろと書き込みのあるスケジュール帳を持っている人に長年憧れていた部分もあるので、ちょっとだけ嬉しくもなりました。スケジュール帳にたくさん書き込みのあるタイプの人でいられるのもあと半年だと思う(思いたい)から、事あるごとにスケジュール帳を開いてギチギチ感を味わおうと思います。

2019年9月29日日曜日

そんな日曜日

 今日は朝一で急ぎの仕事が来ていたので、集中MAXの超特急でがんばりました。数年前までは夜中に仕事をするほうが好きでしたが、最近は夜になると普通に疲れて眠たくなるので、朝するほうがはかどります。
 なんとかお昼前に仕事を納めて、午後はマクドナルドでお昼を買い、一家で公園と図書館へ行きました。ハッピーセットのおもちゃがすみっコぐらしということで、子どもたちが先週から行きたがっていたのでした。おもちゃの袋を開けると、長女は手鏡、次女は栞が出てきて、お互いに相手のもののほうがよかったらしく、すぐさま交換し合っていました。すみっコぐらし、よく知らないけれども、可愛いな。これまでもらったハッピーセットのおもちゃの中で、いちばん私の好きな感じでした。日中はまだ暑いのですが、公園で食べるマックは美味しかったです。レタスたっぷりのバーガーと、ポテトをたらふく食べました。
 公園内には、子ども連れの親子のほかに、ポケモンGOらしきゲームをしている大人がたくさんうろうろしていて、なかなかにシュールな光景でした。図書館では、長女が嵌まっている恐竜の学習漫画を大量に借りていました。次女も絵本を数冊借りました。私はミヒャエル・エンデの長い本を一冊だけ借りました。秋だし、エンデの童話に溶け込む哲学にどっぷり浸りたい気分。
 夕方は長女が反抗期モードに入って大変でしたが、ふてくされて明日の準備をしているときランドセルが足の上に落ち、「うわあーん!」と大泣きして抱っこされたことで、気持ちが治まったようでした。そのあと、国語の音読の宿題をどうしてもしたがらないので、今日はもういいやと思って、長女を抱っこしたまま、ドラえもんたちの声真似をしながら私が代わりに音読してやったら、大笑いしてすっかりご機嫌になりました。なんなのだろうな、8歳というのは。可愛げのない生意気な態度をとったかと思えばびっくりするほど幼いときもあったりして、難しい。頑固さに頑固さで立ち向かうとお互いクタクタになるだけなので、柔軟な対応を心がけよう。

 ある程度覚悟はしていましたが、秋から始まる新シリーズの『おっさんずラブ』に私の大好きな牧くんは出ない、そしてこれまでとはまったく別のパラレルワールドで春田と黒澤武蔵がドタバタラブコメディを繰り広げるとの情報が解禁されました。そのニュースを見た瞬間、頭の中でコウメ太夫が「チクショー!」と絶叫しました。
 いや、しかたない、テレビ局も俳優さんも各方面いろいろ事情があるのだろうから、しかたないと頭ではわかっているけれども、私は牧くんのことが、あまりに大好きだったものだから、しばらく馬鹿みたいに打ちのめされていました。私は、春田と部長のコメディーを楽しんでいたのではなく、牧くんの切ない恋に恋をしてのめり込んだタイプのファンなので、春田と部長だけ残った別世界を、そう簡単には受け入れられません。もう牧に会えないのなら、牧のいない世界をはじめるのだったら、せめて映画で、もっともっと幸せな二人の日常を観せてほしかった! これで本当に終わってしまいました。楽しかったなあ、牧くんを愛する日々。
 今は、もうすぐ始まる『スカーレット』が楽しみです。林遣都が学ラン姿でぶっ倒れている予告を観て、これは観ねばなるまいと思いました。わくわく。